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ハルモニア

  • 8月6日
  • 読了時間: 1分

1年ほどマーチングバンドのお手伝いをしておりました。週末になると2時間ほど街の中や郊外を練り歩く。

出店があったり、自宅前でバーベキューしてる人からホットドッグもらったり、ハロウィンやクリスマス、セントパトリックデイは演者も見物人もコスプレしたり。

参加してたバンドは機材も衣装もボロボロの貧乏バンド。でもバンドリーダーのトニーという爺ちゃんが子供らに人気で、あちこちのパレードにお呼ばれしてた。


帰国する際、トニーにバンドを辞めると伝えると

「そうか、残念だが仕方ない。日本の文化や歴史は本当に素晴らしいから、帰国してからも大切にするんだよ。君らの民族性も精神性も尊敬に値する。誇りを持って生きていくんだよ。そんな素晴らしい国に我々は原爆を落とした。本当に申し訳ないと思うし、恥ずべき行為だ。僕もいくつかの戦地に行ったが、正しい戦争なんて無い。僕らは音楽で繋がれた。僕らの間には平和と調和がある。これからも音楽を通して平和と調和を繋いでいこう。」


翌年、トニーは天国に旅立ったと聞いた

トニー、俺、今でもちゃんと日本が好きで、音楽続けてて、沢山の人とつながってるよ

想いの詰まった言葉をありがとう


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